サラリーマン・OLで働いていると、「年収1000万円もらいたい」と考えたことが一度はあると思います。

システムエンジニアの年収1000万円は、ハードルが非常に高いです。しかし、実現不可能ではありません。求人の探し方を工夫することで、年収1000万円以上を達成することはできます。

ここでは、システムエンジニアが転職で年収1000万円超えを実現するための求人の探し方を解説します。

システムエンジニアの年収1000万円は実現可能

システムエンジニアに限らず、年収1000万円に対して憧れを持っている人は多いです。

では、システムエンジニアにとって年収1000万円は、どのくらいすごいことなのでしょうか。どのくらいの割合のシステムエンジニアが、年収1000万円を達成しているのでしょうか。

システムエンジニアの平均年収は、厚生労働省が賃金構造基本統計調査として毎年調査・報告しています。

システムエンジニアが含まれる「ソフトウェア作成者」と「その他の情報処理・通信技術者」の年間の給与額を200万円ごとに割合を示したものが、下の表です。ただし、この表で示している金額には、残業代と賞与が含まれていません。

給与額 ソフトウェア作成者 その他の情報処理・通信技術者
(万円) 人数(十人) 割合(%) 人数(十人) 割合(%)
~400 46357 79.16 18909 78.07
400~600 10875 18.57 4260 17.59
600~800 1141 1.95 771 3.18
800~1000 138 0.24 155 0.64
1000~ 51 0.09 127 0.52

引用:厚生労働省 賃金構造基本統計調査

少し乱暴な計算ですが、残業代と賞与を合わせて年間200万円あると仮定します。実際に、そこまで残業代と賞与が支給される企業は、ほとんどありません。

そして、さきほどの表のすべての人に200万円を上乗せすると、給与額とそれぞれの人数、割合は以下のようになります。

給与額 ソフトウェア作成者 その他の情報処理・通信技術者
(万円) 人数(十人) 割合(%) 人数(十人) 割合(%)
400~600 46357 79.16 18909 78.07
600~800 10875 18.57 4260 17.59
800~1000 1141 1.95 771 3.18
1000~ 189 0.33 282 1.16

年収1000万円を超えているのは、全体の1%ほどです。いかに年収1000万円超えが高いハードルかがわかると思います。

確実に年収1000万円超えを達成できる求人はほとんど公開されていない

では、年収1000万円を超える求人がほとんどないかというと、転職サイトなどを探すと見つけることはできます。

大手転職サイトのdodaでは、年収の条件を設定して求人を検索することができます。ここで年収1000万円以上を条件に求人を検索した結果が以下の図です。

この検索条件でヒットした求人で、年収1000万円を実現できるシステムエンジニア求人を1件紹介します。

この求人は、ソニーワイヤレスコミュニケーションズ株式会社から出されているものです。ソニーワイヤレスコミュニケーションズ社は、ローカル5Gサービスの提供を主な事業としているソニーグループの企業です。

この求人の最高提示額は、1000万円です。年収1000万円以上を条件に求人を検索すると、このような求人もヒットします。

では、あなたはこの求人に応募して、年収1000万円を勝ち取れますか?

最高額が1000万円なので、現実的に1000万円になる可能性は低いと思われます。先方企業が期待しているスキル・経験を十二分に満足しなければ、最高提示額を手にすることは難しいでしょう。

また、さきほどの検索でヒットした求人を個別に確認すると、年収1000万円以上を実現できない求人も含まれていました。

企業名は伏せますが、次の求人もさきほどと同じ条件でヒットした求人です。この求人票を隅々まで確認しましたが、どこにも年収1000万円を超える条件は記載されていませんでした。なぜこのような求人もヒットするのかは不明です。

そして、さきほどの条件でヒットする求人は、システムエンジニアを募集している求人だけではありません。システムエンジニアより年収が高いコンサルタントの求人や、システムエンジニアとは全く関係がない事務職の求人なども含まれています。

これらのことから、実際に年収1000万円以上が提示されているシステムエンジニアの求人は、そこまで多くありません。提示されている年収にも幅があり、確実に年収1000万円を超える求人となると、さらに求人数は少なくなります。

このように、システムエンジニアの年収1000万円が、いかに狭き門かがわかると思います。

転職で年収1000万円を実現するために探すべき求人を確認する

システムエンジニアの年収1000万円は、ハードルが高いですが、実現不可能ではありません。

実は、年収1000万円を達成するためには、求人探しのポイントがあります。そのポイントを押さえて求人を探すことで、年収1000万円を達成できる確率を高めることができます。

大手企業の求人を探す

最初に紹介するのは、大手企業の求人を探すことです。大手企業とは、特定の業界で知名度があり、従業員規模が大きい企業を指します。

大手企業の求人例は、下に示す日本電気株式会社(NEC)です。この求人では、インフラシステムSEとして5G技術を使ったソリューションの提供やシステム構築を担当する人材を募集しています。

日本電気社は、大手電機メーカーです。私たちが仕事で使用するパソコンや、ネットワーク関連の製品・ソリューションなどを提供している企業です。

そして、この求人では900万円~1400万円が提示されています。

大手企業は、売上高が大きく、その分利益も大きいです。そのため、規模が小さい中小企業と比べて、大手企業の方が従業員に給料を多く支給できる可能性が高いです。

外資系企業に転職する

続いて紹介するは、外資系企業の求人を探すことです。

外資系企業の求人例は、次に紹介するNEUSOFT Japan株式会社の求人が該当します。この求人では、中国の開発エンジニアと日本企業の架け橋となる人材を募集しています。

NEUSOFT Japan社は、中国に拠点を置くNEUSOFT社の日本法人です。NEUSOFT社は、従業員数が20,000人を超える大企業で、ソフトウェア開発を主な事業としています。

そして、NEUSOFT Japan社の求人で提示されている年収は、以下の通りです。

外資系企業は、国内に限らずグローバルに活躍する人材を求めていることが多いです。この求人でも、日本国内と中国との橋渡しを任されます。

外資系企業では、そのような優秀な人材を採用するために、高い年収が提示されていることが多いです。

年収が高い業種の企業を狙う

3つ目の方法は、年収が高い業種の企業を狙う方法です。

システムエンジニアに限らず、業種が違えば、平均年収は大きく変わります。

前の章で、賃金構造基本統計調査からシステムエンジニアの年収別の割合を紹介しました。賃金構造基本統計調査では、業種別の平均年収も調査されています。その結果をグラフ化したものが、下の図です。

引用:厚生労働省 賃金構造基本統計調査より

最も平均年収が高い業種と、最も平均年収が低い業種では、約300万円の差があります。そのため、より年収が高い業種から出されている求人を探す方が、年収1000万を達成できる可能性は高まります。

そして、システムエンジニアが働いている業種は、非常に幅広いです。特定の業種だけに囚われることなく求人を探すことで、年収1000万円を超える求人を見つけやすくなります。

実際に年収が高い業種から出されている求人を1例紹介します。この求人は、さきほどのグラフで2番目に平均年収が高い金融業から出されている求人です。

この求人では、システムの企画やシステム構築支援を担当する人材を募集しています。

そして、この三井住友銀行から出されている求人で提示されている年収は、以下の通りです。提示額に幅はありますが、年収1000万円以上を達成できる可能性が十分あります。

金融業から出されているすべての求人が高年収というわけではありません。しかし、より平均年収が高い業種を狙って求人を探すことで、年収1000万円を実現できる可能性は高くなります。

年収1000万円超えの求人を見つけるためには、求人探しに工夫が必要

ここまで、年収1000万円を達成するための求人の探し方を3つ紹介しました。

しかし、これらの条件に合致する企業が必ずしも年収1000万円以上を提示しているとは限りません。例えば、「大手企業=必ず年収1000万円が可能」ではありません。

下に示す株式会社日立製作所の求人では、提示されている年収は600万円~930万円です。日立製作所は、鉄鋼業界の大手企業です。

また、同じ企業から出されている求人でも、仕事内容が違えば提示されている年収は変わります。

前の章で、日本電気株式会社の求人を紹介しました。その求人では、インフラシステムの設計から保守に携わるモバイル通信系のシステムエンジニアを募集しており、提示年収は900万円~1400万円でした。

次に紹介する求人も、同じ日本電気株式会社から出されている求人です。この求人では、通信事業者向けの業務支援システム(BSS)の開発業務を担当する人材を募集しています。

そして、この求人で提示されている年収は、以下の通りです。最大提示額は、1000万円未満です。

いずれも同じ会社でシステムエンジニアを募集していますが、提示されている年収は大きく違います。

このように、同じ企業から出されている求人でも、担当する仕事内容によっては年収1000万円を達成できるものと達成できないものがあることを覚えておきましょう。

非公開求人も含めて求人を探すことで、年収1000万を実現する可能性を高める

年収1000万円を超えるような好条件が提示されている求人は、あなただけでなく、多くの求職者が応募したいと考えます。そのため、競争倍率が高くなりやすいです。

そのような事態を避けるために、好条件の求人は非公開となっていることが多いです。

ここまで紹介した求人はすべて公開求人でした。公開求人は、すべての求職者が閲覧することができます。

一方で、非公開求人は転職エージェントを介してのみ閲覧することができます。誰でも触れることができるわけではありません。

実は、転職市場にある求人の約8割は非公開求人と言われています。この割合は、どの転職エージェントでも同じくらいです。

非公開求人も含めて求人を探すことで、あなたが触れることができる求人数は約4倍になります。その分、年収1000万円を達成できる可能性も高まります。

また、転職エージェントは、求職者の希望をヒアリングして、年収の交渉もしてくれます。

あなたに年収1000万円に対して強いこだわりがあるのであれば、その想いを転職エージェントの担当者に素直に伝えましょう。そうすると、転職エージェントは、目標を達成できる求人を中心に求人を紹介してくれます。

そして、あなたの希望を実現できるように、あなたに代わって企業と年収の交渉を行ってくれます。

自力で求人を探すだけでなく、転職エージェントのような第三者の力も借りて、年収1000万円の達成を目指しましょう。

まとめ

ここでは、システムエンジニアが転職で年収1000万円を実現するための求人の探し方を解説しました。

システムエンジニアのなかで年収1000万円を超えているのは、1%未満です。

年収1000万円を超える条件が提示されている求人には、特徴があることが多いです。その特徴は、以下の3点です。

  • 大手企業の求人
  • 外資系企業の求人
  • 平均年収が高い業種の求人

これらの業種、企業を中心に求人を探すことで、転職で年収1000万円を実現しやすくなります。

また、年収1000万円を超えるような好条件の求人は、非公開になっていることが多いです。そのため、転職エージェントから非公開求人を紹介してもらうことで、あなたの目標を達成できる可能性が飛躍的に高まります。


研究職や開発職で転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。転職サイトを利用しないで自力で求人を探すと、希望の条件の求人を探す作業だけでなく、細かい労働条件や年収の交渉もすべて自分でやらなければなりません。

一方で転職サイトに登録して、転職エージェントから求人を紹介してもらうと、非公開求人に出会うことができます。また、労働条件や年収の交渉もあなたの代わりに行ってくれます。

ただし、転職サイトによって特徴が異なります。例えば「取り扱っている求人が全国各地か、関東・関西だけか」「事前の面談場所は全国各地か、電話対応だけか」「40代以上でも利用できるか、30代までしか利用できないか」などの違いがあります。

これらを理解したうえで転職サイトを活用するようにしましょう。そこで、以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの違いを認識して活用することで、転職での失敗を防ぐことができます。