セキュリティエンジニアの活躍の場は、どんどん広がっています。国内で利用されるセキュリティ製品は、海外製のものもあります。

そして、あなたに英語力があれば、そのスキルを活かして活躍できる会社に転職したいと考えるのは自然な考えです。

ところが、ほとんどの企業では、英語力がなくてもセキュリティエンジニアとして最低限の日常業務はできます。実際に求人票を見ても、英語力が求められる求人は多くありません。そのため、闇雲に転職をしてもせっかくのスキルを無駄にしてしまいます。

その一方で、企業によっては、仕事で日常的に英語を使用することもあります。そのような企業に転職するためには、戦略的に転職活動を進める必要があります。

ここでは、英語力を活かしたセキュリティエンジニアの転職について解説します。具体的には、「英語ができるメリット」「英語力を活かした転職先」「転職を成功させるためのポイント」について求人票を示しながら説明します。

英語ができるメリット

セキュリティエンジニアとして働いていると、多かれ少なかれ英語に触れる機会が必ずあります。職場が日本人ばかりでも、英語で書かれた文章を読んだ経験がある人は多いと思います。

まずは、セキュリティエンジニアで英語ができると、どのような場面で活かすことができるのかについて紹介します。

技術文書の読解に活かす

最初に紹介するのは、東京都江東区にオフィスを構えるパーソルプロセス&テクノロジ-株式会社の求人です。この求人では、英語技術文書の読解ができることが歓迎条件に挙げられています。

セキュリティに関する情報は、日本国内から発信されるものばかりではありません。海外から配信されるものの多くは、英語で記述されています。

そのため、海外から情報を収集するためには、英語の文書を読解しなければなりません。

また、外部ネットワークからの攻撃は、国内からだけではありません。日本国内に限らず、海外でのセキュリティ動向についても積極的に情報収集する必要があります。

このように、英語で書かれた技術文書を読解する場面で英語力を活かすことができます。

海外製の製品を導入できる

セキュリティ製品は、日本国内で制作されたものばかりではありません。海外の企業で作られた製品を国内の企業に導入することもあります。

海外製の製品は、表示されるアラートやエラーメッセージだけでなく、マニュアルも英語で書かれています。日本のエンジニアのために翻訳されていることはほとんどありません。

そのため、海外製品を利用する場合には、必然的に英語の読解力が必要になります。

下の写真は、海外製のセキュリティ製品のDATASHEETです。このような資料を用いて、顧客に製品の紹介・提案をしなければなりません。

次に紹介する求人は、東京都港区にオフィスがあるテクマトリックス株式会社のものです。この求人で採用されると、セキュリティエンジニアとしてプリセールスから脆弱性診断、導入支援、運用までを幅広く担当することになります。

脆弱性の診断では、診断ツールを使用することがあります。そして、テクマトリックス社が利用している診断ツールは海外のメーカーが開発したものです。

なお、テクマトリックス社の求人の応募要件では、英語力は求められていません。そのため、英語力に自信がなくても応募はできますが、英語力がある人材の方が採用後にスムーズに仕事を進めることができます。

海外企業との連絡・折衝を担当する

文章読解力があるだけでなく、英会話もできれば、海外企業との連絡や折衝を担当することもできます。

次に紹介するARアドバンストテクノロジ株式会社でセキュリティエンジニアを募集している求人では、国外の関係先と連絡を取る機会が多いことが挙げられています。

ARアドバンストテクノロジ社は、東京に本社があり、大阪、名古屋にもオフィスを構える企業です。主にクラウド技術を活かしたソリューションサービス事業を展開しています。

そして、この求人では、ビジネス英会話レベルの英語力が応募の必須条件として挙げられています。

ARアドバンストテクノロジ社は、シンガポール、タイ、インドネシアに海外提携法人があります。これらの企業との連携や技術交換は英語で行われます。

したがって、日常会話だけでなく、技術用語も扱うことになるので、かなり高いレベルの英会話力が求められる求人といえます。

英語ができると転職先の選択肢が広がる

セキュリティエンジニアに転職するときに、英語力があれば応募できる求人の選択肢が増えます。求人によっては、英語力を必須にしているものもあります。

続いて、具体的にどのような求人が転職の選択肢になるのかを、求人例を示しながら紹介します。

グローバル展開をしている企業への転職

企業によっては、日本国内に限らず海外でも事業を行っています。そして、グローバル展開をしている企業で働く場合には、英語力が求められます。

次に紹介する株式会社GRCSの求人票には、今後グローバル展開による事業拡大を計画していることが記載されています。

そして、GRCS社の求人は、英語力を活かしたい人を歓迎しています。

海外の顧客とは、英語でやり取りをしなければなりません。そのやり取りは、メールや電話です。

もう1件、グローバル展開している企業の求人を紹介します。この求人は、大手自動車メーカーのマツダ株式会社のものです。

マツダ社は、日本国内だけでなく、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなどにも現地法人を設立しています。それぞれの現地法人が協議をしながら、ソリューションの開発を行っています。

自動車にも多くのセキュリティ技術が使われています。多くの車に搭載されているセキュリティシステムとして代表的なものは、イモビライザーと呼ばれるキーの照合システムです。

ほかにも、カーナビで使用するGPSやETCなどの外部との通信も、外部から狙われやすいポイントです。

このような自動車に潜むセキュリティリスクを分析し、脅威に対する対策を講じなければなりません。

そして、マツダ社の求人では、海外のエンジニアとコミュニケーションが取れるレベルの英語力が求められています。

日本国内のセキュリティエンジニアだけでなく、海外の現地法人で働くエンジニアと協力して技術開発を行います。マツダ社でエンジニアとして働いている友人に話を訊くと、アメリカの現地法人に長期出張することもあると教えてくれました。

このように、グローバル展開している企業に転職することで、英語力を活かすことができます。

海外製品を国内に導入している企業への転職

国内で事業を展開していても、英語に触れる場面は多いです。なかでも、海外の製品を国内に導入するときには英語の文章を解読する必要があります。

次に紹介する東京エレクトロンデバイス株式会社の求人には、海外製品を国内に展開することが記載されています。

そして、東京エレクトロンデバイス社の求人は、初級レベルの英語力が歓迎条件に挙げられています。

海外製品は、エラーメッセージやアラートも英語で表記されます。それらの内容を調べるときに利用するマニュアルも英語で記載されているので、頻繁に英語の文章に触れることになります。

また、顧客から製品について質問があったときに、内容によっては開発元のメーカーに問い合わせる必要があります。このときは開発元企業と英語でやり取りをしなければなりません。

このように、英語力があれば、海外製品を国内企業に導入している企業に応募することができます。

英語力を活かせる企業への転職を成功させるポイント

冒頭でも述べましたが、セキュリティエンジニアとして働くときに、英語力がなくても働くことはできます。

私の知り合いのセキュリティエンジニアも、日頃英語の勉強は全くしていないと教えてくれました。会社の指示でTOIECを受けることはあるそうですが、毎回ひどい結果だそうです。それでも、私の知人は問題なくセキュリティエンジニアとして働いています。

あなたの英語力を活かせる企業に転職するためには、闇雲に求人に応募するのではなく、戦略的に転職活動を進めることが大切です。具体的には、次に紹介する2つの方法を実践することで、転職失敗を防ぎやすくなります。

まず最初の方法は、求人票をしっかりと読み込むことです。ここまで紹介した求人にも、必須条件や歓迎条件に英語力が挙げられているものがいくつかありました。

「海外製品を中心に扱う」「海外関連会社とのやり取りがある」などの記載を確認し、仕事で英語を使う場面があることを確認しましょう。

2つ目の方法は、転職エージェントに英語力を活かすことができる会社の求人を紹介してもらうことです。

転職エージェントのサービスを受けていると、あなたの希望を担当者に伝えることで、希望に沿った求人を紹介してもらえます。

例えば、以下のような内容を担当者に伝えておくとよいです。

  • 英語力を活かしたいので、海外製品を中心に取り扱っている企業に転職したい
  • グローバル展開している企業に転職して、国内だけでなく海外でもセキュリティエンジニアとして活躍したい

転職エージェントの担当者は、あなたが活躍できる企業を提案してくれます。英語力の強みがあれば、その強みを活かせる求人を積極的に紹介してくれます。

転職後のミスマッチを防ぐためにも、あなたのスキルを最大限に活かせる求人を見つける工夫をしましょう。

まとめ

ここでは、英語力を活かせるセキュリティエンジニアの求人に転職するときのポイントについて解説しました。

セキュリティエンジニアが英語力を求められるのは、技術文書の読解、海外製品の国内企業への導入、海外企業との折衝の場面です。

これらの場面が多いのは、第一にグローバル展開している企業です。また、海外製品を中心に取り扱っている企業でも、英語力を活かすことができます。

そのような企業に転職を成功させるためには、求人票で高い英語力が求められていることを読み取らなければなりません。

また、転職エージェントを活用することもよい方法です。英語力を活かせる企業に転職希望があることを担当者に伝えておけば、希望に沿った求人を積極的に紹介してくれます。

このように戦略的に転職活動を進めることで、納得のできる転職を成功させることができます。

研究職や開発職で転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。転職サイトを利用しないで自力で求人を探すと、希望の条件の求人を探す作業だけでなく、細かい労働条件や年収の交渉もすべて自分でやらなければなりません。

一方で転職サイトに登録して、転職エージェントから求人を紹介してもらうと、非公開求人に出会うことができます。また、労働条件や年収の交渉もあなたの代わりに行ってくれます。

ただし、転職サイトによって特徴が異なります。例えば「取り扱っている求人が全国各地か、関東・関西だけか」「事前の面談場所は全国各地か、電話対応だけか」「40代以上でも利用できるか、30代までしか利用できないか」などの違いがあります。

これらを理解したうえで転職サイトを活用するようにしましょう。そこで、以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの違いを認識して活用することで、転職での失敗を防ぐことができます。