Pythonは、さまざまなアプリケーション開発で使用されるプログラミング言語です。そのため、Pythonプログラマーとしての開発実績があれば、その実績をアピールすることでさまざまな企業に転職することができます。

そして、Pythonは多くの場面で利用されているプログラミング言語であるがゆえに、現在のプログラミングスキルを活かしてどのような仕事をしたいのかを明確にしておく必要があります。就職先が変われば、開発で必要な知識も変わります。

ここではまず、Pythonプログラマーが活躍できるアプリケーションの種類を紹介します。続いて、「Pythonプログラマーの年収」「年収アップの方法」についてくわしく解説します。

Pythonプログラマーの仕事内容は多岐に渡る

冒頭でも述べましたが、Pythonは多くのアプリケーション開発で利用されているプログラミング言語です。

転職活動をするときに「習得しているスキルを活かして転職したい」と考えるのは自然な発想です。Pythonのプログラミングスキルがあれば、幅広いアプリケーションの開発ができます。

ただし、そのスキルを活かして何がしたいのかを明確にしておかなければ、内定を勝ち取ることはできません。転職活動の面接では「転職後にどのようなアプリケーションの開発に携わりたいか」は必ず質問されます。

そこでまずは、Pythonプログラマーがどのような製品の開発に携わるのかを紹介します。

ゲームプログラマー

最初に紹介するのは、ゲームプログラマーの仕事です。Pythonは、ゲームソフトのプログラミングにも使用されます。

以下の株式会社ハ・ン・ドの求人では、ゲームプログラマーを募集しています。ハ・ン・ド社は、東京都中央区にオフィスを構える家庭用ゲームソフトやソーシャルゲームの企画・開発に強みがある企業です。

Pythonはゲーム開発用のライブラリやゲームエンジンが整備されています。これらをインストール・活用することで、効率的にゲーム開発を行うことができます。

例えば、代表的なパズルゲームの1つのリバーシは、Pythonを用いて作成することができます。なおリバーシは、Pythonの標準ライブラリだけでも作成できます。

そして、ゲームの種類はパズルゲーム以外にもロールプレイングゲーム、格闘ゲーム、スポーツゲーム、シューティングゲームなど豊富にあります。下の写真のような2次元のシューティングゲームも、Pythonで作成できます。この図のゲームは、2次元ゲーム開発向けのライブラリの「Pygame Zero」を使用して作成しています。

引用:土日で楽しむゲームプログラミング入門 48ページ 日経BPパソコンベストムック

このように、Pythonを使うことでさまざまなゲームを開発することができます。ゲームプログラマーもPythonの開発スキルを活かして転職できる職種の1つです。

webプログラマー

続いて紹介するのは、webプログラマーです。Pythonは、webアプリケーションの開発にも使用されています。

Pythonでの開発経験があれば応募できるwebプログラマーの求人を1件紹介します。下に示す株式会社ビヨンドの求人は、サーバーサイドの開発を担当するwebプログラマーを募集しています。

ビヨンド社は、大阪府に本社があり、神奈川県、徳島県にもオフィスを構える企業です。特にクラウド環境やサーバーの設計・構築に強みがあります。

そして、ビヨンド社の求人では、プログラミング経験が1年以上あれば応募でき、pythonも対象のプログラミング言語の1つに挙げられています。

Pythonのフレームワークやライブラリを使用することで、ログイン機能や投稿機能を効率的に搭載できます。これらを活かして作られているwebアプリケーションは多くあります。

例えば、YouTubeやInstagramは多くの人が利用しているwebアプリケーションです。これらのwebアプリケーションの開発にPythonは使われています。

このように、あなたの身近にあるwebアプリケーションにはPythonを利用しているものも多いです。

制御系プログラマー

ゲームプログラマーとwebプログラマーと異なり、制御系プログラマーは対象物(製品)の動きを制御するためのプログラム開発を行います。

制御系プログラマーを募集している求人を1例紹介します。

下に紹介するのは、山口県山口市に本社がある株式会社YOODSの求人です。YOODS社は、FA(Factory Automation)の分野で使用するシステム機器開発に強みがある企業です。

YOODS社の求人で採用されると、同社が開発している3次元カメラなどのFA向け機器のアプリケーション開発を担当することになります。

FA向け機器を使用することで、工場の生産管理や検査を自動化できます。生産数をカウントしたり、商品の異物混入やひび割れなどを検知したりするために産業用カメラが導入されます。

これらの管理や検査で必要なセンサーの動きを制御するときに、Pythonを利用します。

・アプリケーションで制御する製品の知識習得も求められる

開発したアプリケーションは、工場で利用されている機器や、産業用ロボットを制御することになります。そのため、機器やロボットに関する知識も求められるようになります。

先ほど紹介したYOODS社の求人でも、将来的なFAや産業用ロボットの知識習得について記載されています。

プログラマーが開発するのはアプリケーションですが、機器の知識も開発には求められます。

例えば、機械の構造や素材を理解することで、どのくらいの負荷まで機械が耐えられるかをイメージしやすくなります。そのうえで最適な動きを可能にするアプリケーションの開発を行うことができれば、製品の品質を高めることができます。

プログラムを開発した後は、製品テストを実施して、対象物が目的の動きをするかを確認しなければなりません。また、開発の段階でも、エンジニアとの打ち合わせを実施する必要があります。対象の機械の知識が全くないと、打ち合わせになりません。

このように、制御系のプログラミングに携わるときには、制御する対象の機器に関する知識も習得する努力が求められます。

AI(人工知能)の開発にPythonを活かす

Pythonが最も注目されているのが、AIでの活用です。

店頭や店舗の受付で、人工知能ロボットを見かけたことはないでしょうか。例えば、下の写真のペッパーの開発には、Pythonが使われています。

AIに求める機能が増えるほどプログラムのコードは長く、複雑になります。

実はPythonの特徴として、「短いコードで多くの処理を記述できること」が挙げられます。つまり、複雑な処理も短いコードで実現できるので、PythonはAIの開発に向いたプログラミング言語と言われています。

Pythonがプログラミング未経験者から技術レベルが高いプログラマーまで幅広く人気が高いのは、コードがシンプルなことも理由の1つです。

次に紹介する木村情報技術株式会社は、webサービスやシステム開発でAIを活用することが求人票に謳われています。

例えば、YouTubeはログインするアカウントが異なれば、ホーム画面に表示される動画の内容が異なります。そして、検索するキーワードの傾向が変われば、それに応じて表示される動画の種類も変わります。

私はYouTubeで音楽、スポーツ、プログラミング関係の動画をよく閲覧します。そのため、私がYouTubeにログインしたときのホーム画面は下のような動画が表示されています。

これらは検索結果からAIがあなたにおすすめの動画を示してくれています。このような機能もPythonを利用して実現することができます。

AIはあなたの身近な家電にも利用されるようになっています。例えば、私の家のエアコンにもAIが活用されています。AIが部屋の温度や人の位置を感知し、最適な温度、風量で運転します。

この章で解説したように、Pythonは幅広い場面で利用されています。転職活動をするときには、具体的に携わりたい製品をあなたのなかでイメージしておくことが大切です。

Pythonプログラマー求人の年収を把握する

続いて、Pythonプログラマーの年収を確認しましょう。転職による年収アップを狙っている人もいると思います。Pythonプログラマーはどのくらいの年収をもらうことができるのでしょうか。

まずは、プログラマーの年収を確認します。プログラマーの年収は、厚生労働省が賃金構造基本統計調査として毎年調査しています。その調査結果をグラフ化したものが下の図です。

200万円~299万円の層が最も多く、300万円を超えるとプログラマーとしては高年収であることがわかります。

この結果とここまで紹介した求人の年収を比較します。最初に紹介したハ・ン・ド社の求人では、下の図のように252~600万円が提示されています。

ここまで4件の求人を紹介しました。それらの求人で提示されている年収を一覧にしたものが下の表です。

企業名 提示年収

(万円)

(株)ハ・ン・ド 252~600
(株)ビヨンド 280~500
(株)YOODS 256~512
木村情報技術(株) 400~700

求人によって年収の幅はありますが、300万円を超える年収を勝ち取れる可能性が高い求人ばかりです。なかでも木村情報技術社の求人は、最低提示額が400万円であり、かなり高年収が期待できます。

このように、Pythonの経験を活かして応募できる求人は、プログラマーの求人のなかでは比較的高い年収が提示されていることが多いです。

Pythonエンジニアへのキャリアアップで年収アップを狙う

プログラマーとして転職を成功させた後に、エンジニアにキャリアアップすることで年収アップを狙うことができます。

最初の章で紹介した木村情報技術社の求人は、プログラマーとして採用される求人でした。この求人には、能力次第で上流工程に携わることができると記載されています。

将来的にPythonエンジニアになるには、このような求人に積極的に応募することが大切です。

上流工程とは、アプリケーションの企画や設計の工程を指します。そして、企画や設計の工程を主に担当するのは、プログラマーではなくエンジニアです。

プログラマーが担当するのは、主に開発工程です。そのほかの上流工程や、導入・運用工程はエンジニアが中心に担当することが多いです。

実は、プログラマーとエンジニアでは平均年収が大きく異なります。

賃金構造基本統計調査では、システムエンジニアの年収も調査されています。プログラマーとシステムエンジニアの年齢別の年収をグラフにしたものが下の図です。なお、グラフを見やすくするために、男性の年収で比較しています。

20代ではプログラマーとシステムエンジニアの年収に差はほとんどありません。しかし、30代・40代では100万円ほど、50代では200万円近い差があることがわかります。

将来的にプログラミングだけなく、システムの企画や設計業務に積極的に携わることで、年収アップを実現することができます。

まとめ

ここでは、Pythonプログラマーが転職するときに押さえておくべきポイントについて解説しました。

Pythonは多くのアプリケーション開発で利用されているプログラミング言語です。具体的にはゲーム、webアプリケーション、機器の制御、AI開発などで利用されています。

転職のときには、転職後にどのようなアプリケーション開発に携わりたいのかを整理しておきましょう。関わる製品によっては、機器やロボットの知識習得が求められることもあります。

Pythonプログラマーの求人は、プログラマーの求人のなかでも高い年収を提示しているものが多いです。また、将来的にプログラマーからエンジニアにキャリアアップを目指すことで、より高い年収を実現しやすくなります。

これらのポイントを踏まえて転職活動をすることで、満足のできる転職を実現することができます。

研究職や開発職で転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。転職サイトを利用しないで自力で求人を探すと、希望の条件の求人を探す作業だけでなく、細かい労働条件や年収の交渉もすべて自分でやらなければなりません。

一方で転職サイトに登録して、転職エージェントから求人を紹介してもらうと、非公開求人に出会うことができます。また、労働条件や年収の交渉もあなたの代わりに行ってくれます。

ただし、転職サイトによって特徴が異なります。例えば「取り扱っている求人が全国各地か、関東・関西だけか」「事前の面談場所は全国各地か、電話対応だけか」「40代以上でも利用できるか、30代までしか利用できないか」などの違いがあります。

これらを理解したうえで転職サイトを活用するようにしましょう。そこで、以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの違いを認識して活用することで、転職での失敗を防ぐことができます。