医薬品は、ヒトに投与する前に動物を用いた試験を行うことで、ヒトに投与したときにどのような挙動を示すかを明らかにする必要があります。この試験は「薬物動態試験」と呼ばれています。
薬物動態というと、薬物の吸収、分布、代謝、排泄(ADME)をイメージするのではないでしょうか。もちろん、ADMEの解析は、医薬品開発において重要な仕事です。
実際の仕事では、動物実験でADMEの解析を行うだけでなく、臨床試験の一部を担当したり、他部署と協力しながら業務を進めたりする場面もあります。
また、薬物動態に従事した経験を活かして、同業種に転職するだけでなく、他職種の仕事に転職することもできます。
ここでは、医薬品開発における薬物動態の研究職に就職すると、どのような仕事に従事することになるのかについて、求人情報を基に紹介します。そして、具体的にどのような就職先があるのか、転職の際に求められるスキルについて解説します。
もくじ
薬物動態の仕事は幅広い
薬物動態試験とは、投与された薬物がどのような挙動や変化を示すかを試験によって評価することを指します。つまり、投与された薬物の吸収、分布、代謝、排泄(ADME)について検討します。
研究職として薬物動態の試験に携わるのであれば、ただ実験を行ってデータを出すだけでは不十分です。得られた結果について深く考察し、最終的にヒトへ安全に投与することを想定しなければなりません。
まずは、薬物動態の研究職で求められる仕事内容について確認していきます。
毒性回避に向けた解析
化合物を動物に投与すると、予想しなかった毒性が現れることがあります。毒性を回避する方法は、大きく分けて以下の2つがあります。
- 投与量を下げる
- 化合物を別の構造のものに変更する
まず1つめは、投与量を毒性が現れないようになるまで下げる方法です。もちろん、投与量を下げると、毒性が現れにくくなる可能性は高まります。
しかし、毒性が現れにくくなると同時に、目的の活性も低下してしまいます。この目的の活性と毒性のバランスをどのようにとるかが重要になります。
2点目は、そもそもの化合物の構造を別のものに変える方法です。この方法をとるためには、薬物動態の研究者だけでは話は進みません。
化合物を合成する探索合成チームや、化合物の毒性を評価するチームとの連携が必要になります。
そして、実際の医薬品開発の現場では、化合物の構造を変更する手段がとられることが多いです。
次に紹介する求人には、薬物動態の研究者として、毒性を回避するための研究に携わることが記載されています。
on/off target toxとは、現れた毒性が標的物質由来(on)か否か(off)を検討する分野です。
例えば、高血圧治療薬を開発する場面で、低血圧はon targetな毒性です。同じく高血圧治療薬を開発する場面で、低血糖はoff targetな毒性といえます。
on targetな毒性は厄介です。化合物の投与量を下げると、毒性が低下すると同時に、目的の活性も低下する可能性が高いです。また、化合物の構造を変えても、目的の活性と毒性は同じように推移することが予想されます。
このようなことから、化合物が有効血中濃度付近でon targetな毒性を示す場合は、目的の活性を維持しつつ毒性を現れにくくするのは難しいです。
下の図は、高血圧治療薬のon targetな毒性が低血圧の場合を表しています。
一方でoff targetな毒性であれば、化合物の構造を変えることで、目的の活性と毒性を分離できる可能性があります。
下の図は、高血圧治療薬のoff targetな毒性が低血糖の場合を表しています。化合物の構造自体を変えることで、off targetな毒性は回避できる可能性が出てきます。
このような検討をするときには、探索合成チームの協力が必須です。なぜなら、毒性を回避するために、化合物をひたすら合成しなければならないからです。
探索合成チームが合成した化合物を、薬理評価のチームが活性を評価します。その後、毒性評価チームが毒性を回避できているかを評価します。
このとき、薬物動態の研究者は、薬物動態の試験をするだけでなく、毒性評価チームからの実験結果も踏まえて、毒性を回避できているかを判断する役割を担います。
これらの作業を繰り返すことで、毒性を回避しつつ、目的の活性を示す化合物を見出します。
非臨床試験だけでなく臨床試験にも関わる
薬物動態試験は、ヒトに投与する臨床試験の前に実施する非臨床試験の1つです。非臨床試験では実験動物(ラット、イヌ、サルなど)を使用して、薬物動態を明らかにします。
そして、非臨床試験が終わり、ヒトに投与する臨床試験にステージが進んでも、薬物動態試験は実施されます。その理由は、動物に投与した場合とヒトに投与した場合では、薬物動態が必ずしも同じではないからです。
次に紹介する求人では、非臨床試験だけでなく、臨床試験(臨床開発)における薬物動態にも関わることが示されています。
臨床試験と非臨床試験の薬物動態では、投与する対象がヒトか動物かの違いはありますが、分析内容は大きく変わりません。
もちろん、ヒトの臓器を取り出して分析するわけにはいきません。ヒトに投与した後は、採血、採尿によって、ADMEを解析します。
ヒトから採血、採尿したサンプルを薬物動態チームが解析することで、ヒトにおけるADMEを評価することができます。
また、実験動物とヒトでは、体重当たり同じ量の化合物を投与しても、血中濃度は同じにはならないことがほとんどです。これは、小腸での薬物の吸収に関わるトランスポーターや、肝臓の薬物代謝酵素の種差によるものです。
下に示すのは、慶応義塾大学の加藤隆一らが報告した、化合物の最大血中濃度が半分になる時間(半減期)を動物種の違いごとにまとめたものです。
医薬品 | 半減期 (時間) | ||||
ヒト | サル | イヌ | ラット | マウス | |
Phenylbutazone | 72.0 | 8.0 | 6.0 | 6.0 | 1.5 |
Antipyrine | 12.0 | 1.8 | 1.7 | 2.2 | 0.2 |
Hexobarbital | 6.0 | – | 4.3 | 2.2 | 0.4 |
Indomethacin | 2.0 | 1.5 | 1.5 | 3.0 | – |
Diclofenac | 1.3 | 2.0 | 3.5 | 4.5 | – |
引用:医薬品開発における薬物動態研究の役割を一部改変
それぞれの医薬品についての説明は割愛しますが、半減期には種差があり、医薬品によってその種差も異なることがわかると思います。
ヒトにおける薬物動態を予測する方法は、さまざまな方法が検討されています。
例えば、小腸の特性を発現した細胞を用いて薬物移送を評価することで、薬物の吸収を予測できます。また、コンピューター・シミュレーションを利用することで、動態を予測することができるようになってきています。
このような実験を行うことで、ヒトに投与したときの薬物動態を予測することができます。これらのデータは、ヒトへの投与量の設定や、化合物投与時の血中薬物濃度の予測に役立てることができます。
このような業務に従事する求人を、下に紹介します。なお、この求人は、前の項で紹介したものと同じです。この求人の仕事内容の欄には、以下のように記載されています。
また、これらの実験は、ヒトに化合物を投与するわけではないので、非臨床試験に分類されます。しかし、将来的には臨床試験の担当者とも関わることになるので、臨床試験の一部を担うような仕事と言えるでしょう。
このように、薬物動態試験に携わると、非臨床試験だけでなく、臨床試験にも従事する機会があることを覚えておきましょう。
薬物動態の仕事経験を活かす就職先
薬物動態の研究職の仕事内容について解説してきました。薬物動態の仕事は、動物を用いてADMEを評価するだけでなく、ほかの専門分野の職種とも関わることが多いといえます。
では、薬物動態の研究職として働くためには、どのような会社に就職する必要があるのでしょうか。
製薬会社、医薬品開発業務受託機関(CRO)
医薬品の研究開発は、主に製薬企業で実施されています。
このことから、薬物動態試験に携わる就職先を探すときに、一番に思いつくのは製薬会社ではないでしょうか。もちろん製薬会社に就職することで、薬物動態試験に従事することができます。
そして、あなたが就職先を探すときに、製薬会社だけでなく、医薬品開発業務受託機関(CRO)も選択肢に入れると、求人の幅が広がります。
CROは、医薬品の開発における以下に示すような試験を、製薬会社に代わって行う会社です。
- 薬理試験:化合物が目的の活性を示すかを試験する
- 毒性試験:化合物を実験動物(マウス、ラット、モルモットなど)に投与して、毒性が認められる投与量を見極める
- 薬物動態試験:化合物の薬物動態を試験する
CROが実施する非臨床試験の中に、薬物動態試験も含まれています。したがって、CROに就職することで、薬物動態試験に携わることができます。
製薬会社とCROの関係は、以下の通りです。
製薬会社は、実施してもらいたい試験をCROに委託します。CROは試験を受託すると、国際会議で定められたガイドラインに基づいて、依頼された試験を実施します。
CROは、実施した試験結果を製薬会社に提供するのと引き換えに、製薬会社から報酬をもらいます。
このようにCROでは、医薬品開発における試験を実施するスペシャリストとして働くことになります。そして、実際に仕事で行う作業は、製薬会社で行うものと同じです。
実際の求人例を、下に示します。この求人も、会社名は非公開ですが、福島県にあるCROのものです。この求人では、薬物動態の担当者を募集しています。
必須条件に挙げられているHPLCは、試料に含まれる化合物を分離するために使用する汎用機器です。
そして、MS/MSは、構造未知の化合物の構造を、分子量から構造を推定するために用いられる分析機器です。
これらの機器は、薬物動態試験以外の非臨床試験で用いられることは、ほとんどありません。代謝物の構造解析のために、使用されることが多い機器です。
このような求人を探すことで、薬物動態のスペシャリストとして働くことができます。薬物動態に関連する就職先は、製薬会社だけでなくCROもあることを覚えておきましょう。
・メディカルライターとして働く
製薬会社またはCROでの薬物動態研究職は、実際に手を動かして実験を行うことが主な仕事内容です。ここで紹介するメディカルライターは、実験をするわけではなく、デスクワークが主な仕事です。具体的には、申請書類の作成を行うことになります。
次に紹介するシミックファーマサイエンス株式会社は、本社が山梨県にあり、基礎研究の段階から医薬品として製造販売後までの業務を受託しているCROです。この求人は、メディカルライティング部でのメディカルライターを募集しています。
この求人で示されているCTD、IBの内容を下にまとめています。
項目 | 日本語名 | 内容 |
CTD | コモン・テクニカル・ドキュメント | 医薬品の承認を受けるために申請する書類 |
IB | 治験薬概要書 | 治験担当医師や治験担当者に対して、治験薬の非臨床と臨床のデータをまとめたもの |
これらの書類を作成するのは、日頃の実験結果をレポートにまとめるようなものではありません。決まった体裁があり、求められる内容も多く、細かいです。
例えば、用いた試薬のロット番号を記載したり、温度管理が必要な試薬であれば、正しく温度管理ができている証拠を添付したりする必要があります。
医薬品の申請書類の作成を頻繁に行っている大手製薬会社であれば、書類作成のノウハウが蓄積されています。
一方で、規模が小さい会社では、書類作成の経験者がほとんどいないことも珍しくないでしょう。このような会社から申請書類の作成を請け負うのが、メディカルライターの仕事です。
コンサルティング会社
最後に紹介するのは、コンサルティング会社です。
コンサルティング会社は、実際に実験を行ったり、申請業務を行ったりするわけではありません。これらの業務を行おうとしている製薬会社やベンチャー企業に、アドバイスをするのがコンサルティング会社の仕事です。
実際の求人情報を、下に示します。この会社は東京と大阪に本社があるコアメッド株式会社です。この求人の仕事内容の欄には、以下のように記載されています。
前の項で紹介したメディカルライターのように、試料の作成も仕事内容に挙げられています。ただそれだけでなく、動物実験の受託機関の選定や、施設モニタリングなど、非臨床試験を実施するための手助けをすることも挙げられているのがわかると思います。
コンサルティング会社はCROではないので、実験を行うことはありません。コンサル先の会社に赴くことはありますが、デスクワークや電話会議などが中心の仕事になるでしょう。
求人で求められる経験やスキル
では、薬物動態試験の求人へ転職を成功させるためには、どのような経験やスキルが求められるのでしょうか。転職サイトで募集がかけられている、実際の求人情報を紹介しながら解説していきます。
薬物動態試験に携わった経験
下の求人は、東京都と大阪府に本社がある、大手繊維メーカーの東レ株式会社のものです。東レ株式会社では、ライフサイエンス事業として、医薬品や医療機器の研究開発も行っています。
この求人で採用されると、神奈川県鎌倉市にある基礎研究センターで、薬物動態試験に携わることになります。
そして、この求人の「対象となる方」の欄には、薬物動態研究に携わった経験が必須条件として挙げられています。
薬物動態試験では、ラット、マウス、イヌ、サルなどの動物を使用します。実は、動物を使用する試験は薬物動態試験だけではありません。
目的とする活性を示すかを試験する薬理試験や、どの程度の投与量で毒性が現れるかを確認する毒性試験もあります。そして、これらの試験でも、同じような動物を扱います。
しかし、薬理試験と毒性試験では、薬物動態試験のようにADMEを分析するわけではありません。したがって、仕事で同じような動物種を扱うとしても、実験方法が異なります。
そのため、動物実験に携わったことがあり、基本的な実験の手技が身についていたとしても、薬物動態試験に携わったことがなければ、即戦力として活躍することは難しいです。
・特定分野の医薬品の薬物動態研究に関わった経験が求められることもある
次に紹介する求人は、会社名は非公開ですが、製薬会社のものです。
この求人で採用されると、埼玉県か神奈川県にある研究施設で、薬物動態評価と申請業務を担当することになります。そして、低分子治療薬以外の薬物動態研究の経験が、必須条件として挙げられています。
低分子医薬品以外の医薬品とは、中分子や核酸医薬品を指します。これらは、低分子医薬品と比べて分子量が大きいことが特徴です。
化合物の分子量が大きいと、経口摂取しても体に吸収される前に胃や腸で分解されてしまいます。
上記の求人で記載されている中分子の代表例は、インスリン注射です。下に示すのは、糖尿病患者に使用されるインスリン注射の1つのヒューマログ注ミリオペンです。
ヒューマログに含まれる有効成分のリスプロは、分子量が5807.57です。低分子医薬品は分子量500以下のものが多いので、10倍以上の差があります。
インスリン注射は、経口投与しても効果を示しません。そのため、インスリンを使用するときは、静脈内に注射するか、皮膚の下(皮下)に注射する必要があります。
下の写真は、インスリンをお腹の皮下に注射しているところです。
ほとんどの医薬品は、経口投与か、静脈内注射で使用されます。そして、皮下注射は、経口投与や静脈内注射とは投与経路が大きく異なるので、薬物動態も変わります。
この求人では、低分子医薬品ではなく、中分子や核酸医薬品のように皮下投与する必要がある薬剤の薬物動態試験に携わったことがある人材を求めています。
英語力
薬物動態試験に携わった経験があれば、転職後もその経験を活かして仕事ができます。このことは、イメージしやすいでしょう。
そして、薬物動態に関係する仕事をするときには、英語力も必要になります。実際に、英語力が求められている求人例を紹介します。
この求人は、前の章でも紹介したものです。この求人の「対象となる方」の欄には、以下のように記載されています。
必須条件の2点目に、薬物動態の経験が挙げられています。
そして、必須条件の3点目には、英語によるコミュニケーション、プレゼンテーション、報告書作成の能力が挙げられています。また、語学の欄では、中級レベルの英語が必要とも謳われています。
私の知り合いに、製薬会社で薬物動態試験に従事している人に話を訊くと、以下のような話をしてくれました。
英語は、定期的に開かれるテレビ会議で普通に使う。実験のレポートも、基本的には英語で書く。英語が「できる」か「できない」かは関係ない。
英語ができた方がいいのは間違いない。
あなたに英語力がなかったとしても、このような求人に応募して採用されるかもしれません。しかし、入社後は英語を使用する機会があるので、英語力を高める努力を求められることになるでしょう。
年齢制限が設けられている求人もある
ここまで紹介した経験やスキルがあれば、自信をもって転職活動ができるでしょう。しかし、転職活動をしていて、気になる求人が見つかっても、年齢制限が設けられているものもあります。
薬物動態に関わる求人においても、年齢制限がある求人は珍しくありません。
下の求人は総合化学メーカーの求人ですが、ライフサイエンス事業として医薬品開発にも力を入れている会社です。そして、この求人では以下のように、25歳以上40歳以下の年齢制限が設けられています。
年齢制限の理由についても記載されています。労働者数が少ない年齢層の人員補充と記載されていますが、若い人に入社してもらい、長期間活躍してもらいたいという意図も伝わってきます。
私の知り合いで、製薬会社の薬物動態に従事している人に転職者の年齢について話を訊くと、以下のような話をしてくれました。
転職してくる人のほとんどは30代。40代で転職してくる人もたまにいるが、そのような人はかなり実力があるスペシャリスト。逆に20代だと、経験が少なく、研究者としての実力も不足しているので、20代で転職してくる人はほとんどいない。
もちろん、年齢制限をしていない求人も多くあります。しかし、私の知り合いの話を鑑みると、年齢を重ねて40歳を超えると転職は難しくなると言えるでしょう。
あなたが、薬物動態に携わった経験があり、転職を本格的に考えているのであれば、少しでも早く転職活動を始めた方が、年齢の面でも転職を有利に進めることができます。
転職エージェントを活用し非公開求人の情報を得る
薬物動態試験に関わる就職先や求められる経験、スキルを紹介してきました。では、これらの求人を探し、転職を成功させるにはどのようにするのがよいでしょうか。
もちろん、転職サイトで求人を検索し、ヒットした求人にエントリーしても大丈夫です。しかし、この方法だけでは、あなたの希望条件に合った求人を見るけることができるかはわかりません。
そこで、転職エージェントを活用することをお勧めします。
転職エージェントを利用すると、非公開求人を紹介してもらえるようになります。非公開求人とは、求人情報のすべてまたは一部が非公開になっている求人です。
第2章で紹介した下記の求人は、会社名が非公開になっていました。
この求人で非公開になっているのは、社名だけです。そのため、転職サイトで公開されている部分の求人情報を見ることはできます。
しかし、求人自体が非公開になっているものは、どんなに検索をしても見つけることはできません。
実は、転職サイトで取り扱っている求人の8割は、非公開求人といわれています。リクルートエージェントでは、取り扱っている求人の8割以上が非公開求人と記載されています。
そして、非公開求人が多いことには、理由があります。それは、会社名や求人自体を非公開にすることで、現在どのような研究に力を入れているかを社外に公開するのを防ぐことができるからです。
医薬品開発の研究課程は、製薬会社にとって企業秘密の塊です。例えば、「鎮痛薬の研究開発の経験者を求める」と求人情報に掲載すると、鎮痛薬の研究開発に注力していることがライバル会社にわかってしまいます。
このような事態を防ぐために、求人情報を非公開にしているのです。
転職エージェントを活用することで、非公開求人を紹介してもらい、少しでもあなたの希望に沿った転職を成功させるようにしましょう。
まとめ
ここでは、医薬品開発における薬物動態の研究職に就職するときの求人情報について、仕事内容や求められるスキルを含めて解説しました。
薬物動態試験では、ADME試験を行うことが基本の業務です。ただし、それだけでなく、毒性回避の検討に携わったり、臨床試験の薬物動態試験に関わったりすることもあります。
薬物動態試験は、製薬会社だけでなく、医薬品開発業務受託機関(CRO)でも実施しています。そして、薬物動態試験に従事した経験を活かして、メディカルライターに転職したり、コンサルティング会社に就職したりすることもできます。
薬物動態試験の求人に就職するためには、同じ職種での経験が求められます。また、日常業務で英語を使用することは珍しくなく、高い英語力が求められる求人もあります。また、年齢制限が設けられている求人もあるので、注意が必要です。
そして、転職エージェントを活用することで、非公開求人を紹介してもらえるようになります。求人の選択肢を増やすことで、少しでも希望に沿った転職を成功させやすくなるでしょう。
研究職や開発職で転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。転職サイトを利用しないで自力で求人を探すと、希望の条件の求人を探す作業だけでなく、細かい労働条件や年収の交渉もすべて自分でやらなければなりません。
一方で転職サイトに登録して、転職エージェントから求人を紹介してもらうと、非公開求人に出会うことができます。また、労働条件や年収の交渉もあなたの代わりに行ってくれます。
ただし、転職サイトによって特徴が異なります。例えば「取り扱っている求人が全国各地か、関東・関西だけか」「事前の面談場所は全国各地か、電話対応だけか」「40代以上でも利用できるか、30代までしか利用できないか」などの違いがあります。
これらを理解したうえで転職サイトを活用するようにしましょう。そこで、以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの違いを認識して活用することで、転職での失敗を防ぐことができます。