化粧品メーカーの商品企画に携わると、あなたが「こんな商品があったらいい」と考えたものを商品として提供することができます。

ただし、商品開発の仕事は、ただアイデアを出すだけではありません。化粧品開発に関わる多くの職種と協力して仕事をする必要があります。また会社によっては、ほかの職種の仕事を担当することもあります。

これらの事実を認識したうえで転職活動を行うことで、希望に沿った求人を見つけやすくなります。

ここではまず、化粧品メーカーの商品企画の仕事で担当する仕事について紹介します。そして、商品企画の求人に転職するために求められる経験やスキルについて解説します。

化粧品会社の商品企画の仕事を理解する

商品企画の仕事では、商品のコンセプトを立案し、同時に顧客のターゲットを決定します。そして、商品企画の求人は転職サイトで比較的簡単に見つけることができます。

実際の求人例を下に示します。この求人は製薬会社の小林製薬株式会社のものです。小林製薬では、医薬品だけでなく、スキンケア商品や芳香剤などを開発・販売しています。

なお、すべての業務を自社内だけで行うわけでなく、一部の業務は関係会社と共同で進めます。さきほどの求人票にも挙げられていますが、デザイン業務や調査業務などは外部企業に委託することも多いです。

これらの関連会社と密な連絡をとりながら、商品開発を取り進めていくことが商品企画の担当者には求められます。

また、小林製薬は自社で商品開発をしていますが、会社によってはOEMメーカーのような外部企業と共同で商品開発を進め、商品の製造も委託することもあります。

OEMメーカーとは、自社製品ではなく他社製品を製造するメーカーです。特に自社工場がないような化粧品メーカーでこのような形態をとることがあります。

このように、会社によって商品企画の仕事の進め方は大きく異なることを認識しておく必要があります。

商品企画は商品開発と兼任することが多い

化粧品の開発業務は、商品企画だけではありません。市場を調査するマーケティングや、実際に処方を検討する業務なども化粧品開発の業務に含まれます。

そして、求人票を見ると、商品企画と商品開発は併記されていることが多いです。

続いて紹介する求人は、北海道札幌市に本社があり、支社が東京都にある株式会社北の達人コーポレーションのものです。この求人では、「商品開発・企画」と冒頭に記載されており、仕事内容も商品コンセプトの立案だけでなく、処方考案も含まれています。

商品企画と商品開発は、言葉は類似していますが、業務内容は異なります。商品企画は、新商品のコンセプトを立案することが主な仕事です。そして、商品開発は実際に手を動かして、処方内容を検討したり、試作品の効果を判定したりすることが仕事内容です。

しかし、これらの業務を完全に区切っている求人は少なく、両方の業務を兼任することが多いです。

また、求人サイトによっても商品企画と商品開発は同じ分類になっていることもあります。下の求人サイトでは、商品企画と商品開発は同じグループの職種として分類しています。

このように、商品企画だけでなく、開発の工程の一部も担当する求人は多いです。

求人によって仕事内容は大きく異なる

商品企画の求人で採用されても、商品開発にも携わることがありますが、会社によっては開発工程のすべてを任されることもあります。

次に紹介する求人は、東京都にある化粧品メーカーのものです。この求人も冒頭に「商品企画・開発」と記載されており、化粧品の開発工程も任されることになります。

そして、この求人の仕事内容の欄には、企画および開発業務のすべての工程に関わることが謳われています。

また次の求人は、卵殻膜を利用した化粧品でトップシェアの化粧品メーカーのものです。この求人で採用されると、化粧品の企画に携わりますが、商品の営業も担当することになります。

このように、求人によって担当する仕事内容は異なります。あなたが担当したい仕事内容を明確にして転職活動をしなければ、転職後に臨んでいなかった仕事を多く任させることになってしまう可能性があります。

転職の失敗を防ぐためには、求人票に記載されている仕事内容をしっかりと確認する必要があります。より具体的な内容を知りたければ、転職エージェントの担当者を介して、企業に問い合わせてもらうことで、可能な範囲で仕事内容を教えてくれます。

商品企画の求人で求められる経験・スキル

では、商品企画の求人に転職するためには、どのような経験やスキルが求められるのでしょうか。続いてこれらについて、実際の求人例を示しながら紹介していきます。

商品企画だけでなく、マーケティングや処方開発の経験を活かすことができる

あなたがこれまでに商品企画を担当したことがあれば、その経験を活かして転職することができます。

下の求人は、ヘアケア製品を主力製品としている東京都の化粧品メーカーのものです。この求人では、商品企画だけでなく、マーケティング業務も担当することになります。そして、この求人の応募要件には、商品企画経験3年以上が挙げられています。

実は商品企画の求人に転職するときには、マーケティングや処方開発の経験であっても活かすことができます。

冒頭で紹介した求人は、商品企画の経験がなくても、マーケティングの経験が3年以上あれば応募することができます。

続いて紹介する求人は、大阪府にあるスキンケア、ベースメイクなど幅広いジャンルの化粧品を展開しているメーカーのものです。この求人は、商品企画の経験がなくても、処方開発の経験があれば応募することができます。

このように、化粧品企画の求人には、ほかの職種の経験があれば応募できるものもあります。

OEMメーカーへの営業経験が求められることもある

化粧品の企画・開発はすべて自社で行うことばかりではありません。最初の章で少し触れましたが、OEMメーカーなどの関連企業との共同で企画・研究開発を行うこともあります。

そのため商品企画の担当者は、自社の企画をOEMメーカーに売り込んで、共同開発を交渉することもあります。

前の章で紹介した卵殻膜の化粧品を販売しているメーカーでは、仕事内容にOEM先の開拓も挙げられています。そして、必須要件として挙げられているのは、営業経験のみです。

この求人ように営業経験だけが求められるケースは珍しいですが、企画を売り込む営業を担当することはあります。

関連部署や関連会社とのコミュニケーションスキルは必須

商品企画の仕事は、コンセプトを立案したら終わりではありません。化粧品開発に関わるあらゆる職種との連携を図りながら、コンセプトに合った商品開発に携わる必要があります。

冒頭に紹介した求人では、さまざまな部署や関連会社と連携して、商品開発の中心的な立場で開発を進めることが記載されています。

例えば、コンセプトに合った処方を検討するのは研究開発の担当者です。出来上がった試作品が、立案したコンセプトに合っているかは、商品企画の担当者と会議を重ねながら、課題を解決していきます。

また、商品のパッケージデザインや広告は、関連会社に委託することも多いです。このときも商品のコンセプトに合っているかをすり合わせながら仕事を進めなければなりません。

このような場面は、化粧品開発に携わるすべての職種との間であります。

コミュニケーションスキルは仕事を円滑に進めるための必須スキルであり、化粧品の商品企画を担当するときには必ず求められます。

まとめ

ここでは、化粧品メーカーの商品開発の仕事内容と、転職のときに求められる経験・スキルについて解説しました。

商品企画の主な仕事は新しい商品のコンセプトを立案することです。しかし実際の求人では、商品企画だけでなく、試作品の作成などの商品開発の仕事も担当することが多いです。

また、求人によっては営業の仕事も任されることがあります。ミスマッチを防ぐためには、求人票に記載されている内容をしっかりと確認して転職活動を行う必要があります。

このように、商品企画以外の仕事も担当する求人が多いので、マーケティングや処方開発の経験があれば商品企画の求人に応募できることがあります。

商品企画の仕事は、あなた一人でできるものではありません。そして、関連部署や関係会社と協力しなければ、あなたが立案したコンセプトを商品化することはできません。そのため、コミュニケーションスキルは必ず求められます。

以上の求人の特徴を理解して転職活動を行うことで、化粧品メーカーの商品企画職への転職を成功させやすくなります。

研究職や開発職で転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。転職サイトを利用しないで自力で求人を探すと、希望の条件の求人を探す作業だけでなく、細かい労働条件や年収の交渉もすべて自分でやらなければなりません。

一方で転職サイトに登録して、転職エージェントから求人を紹介してもらうと、非公開求人に出会うことができます。また、労働条件や年収の交渉もあなたの代わりに行ってくれます。

ただし、転職サイトによって特徴が異なります。例えば「取り扱っている求人が全国各地か、関東・関西だけか」「事前の面談場所は全国各地か、電話対応だけか」「40代以上でも利用できるか、30代までしか利用できないか」などの違いがあります。

これらを理解したうえで転職サイトを活用するようにしましょう。そこで、以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの違いを認識して活用することで、転職での失敗を防ぐことができます。