研究職や開発職への転職を考えるときに、転職エージェントのサービスを受けることは転職を成功させるためには必須です。転職エージェントは求職者の転職を全面的にバックアップしてくれます。
ところが、転職エージェントの数は多く、あなたはどの転職エージェントを利用するのがよいか悩んでいるのではないでしょうか。私も転職活動をするときにどの転職エージェントを利用するのがよいか悩みました。
そのようななかパソナキャリアは、ほかの転職エージェントにはない独自のサービスを提供しており、多くの求職者の転職を成功させています。パソナキャリアの特徴を把握して利用することで、納得できる転職を実現しやすくなります。
ここでは、パソナキャリアの口コミ・評判について、私が実際に利用したときの体験談も交えて紹介します。
もくじ
パソナキャリアを利用するメリットとデメリット
パソナキャリアは、大手人材派遣会社のパソナ株式会社が運営する転職エージェントです。これまで多くの転職支援の実績があり、さまざまなサービスを提供しています。
まずはパソナキャリアの特徴について紹介し、利用するメリットとデメリットを確認していきます。
20代、30代だけでなく、40代の転職も支援してくれる
あなたの周りで転職を成功させた人の年齢はどのくらいでしょうか。多くの人は20代~30代だと思います。私も転職したのは30代の前半でした。
一般的には40歳を超えると転職を成功させるのは難しいと言われます。私は製薬会社の研究職を第一志望にして転職活動をしました。その当時、とある転職エージェントのアドバイザーから以下のように言われたことを覚えています。
なお、大手転職サイトのdodaを運営するパーソルキャリア株式会社が調査した結果では、40歳以上で転職を成功させた人は転職成功者全体の14%程度です。
引用:転職成功者の年齢調査(2018年下半期)を円グラフ化
そのようななかパソナキャリアは40代に対しても転職支援を実施してくれる転職エージェントです。パソナキャリアのホームページには、40代で転職活動をするときのポイントが紹介されています。
40代を超えての転職は、20代、30代の転職と求められるものが変わってきます。これまでの経験を活かした管理職への転職やリーダーシップを求められる仕事への転職が増えます。
多くの転職エージェントでは20代、30代の転職しか支援していません。転職エージェントによっては、40代の求職者が登録しようしても断られることもあります。
パソナキャリアは40代の転職を支援してくれる数少ない転職エージェントの1つです。
女性に特化した転職サービスを提供している
パソナキャリアが整備しているサービスで特徴的なのは、女性の転職に特化したサービスです。パソナキャリアでは「女性活躍推進コンサルティングチーム」を発足して、女性の活躍支援に特化したサービスを提供しています。
会社で働く女性は出産・育児を経験する過程で、産休・育休を取得することが多いです。下に示すのは就業規則の例ですが、多くの会社ではこのように産休・育休について定められています。
女子従業員に次の特別休暇を与える
(1)産前の休暇を請求したとき:6週間
(2)多胎妊娠の場合の場合:14週間
(3)産後の休暇を請求したとき:8週間
産休の取得は女性のみですが、育休に関しては男性の取得も推進されています。しかし、多くの家庭では女性だけが育休をもらっているのではないでしょうか。私の職場は若い女性社員が多いこともあり、常に女性社員のだれかが産休か育休を取得している状態です。
パソナキャリアの転職サポートを受けると、女性の転職サポートに関わってきた担当者が企業の産休、育休の取得状況を教えてくれます。これから入社を考えている企業の休暇取得状況が事前にわかることで、安心して入社することができるでしょう。
また、ホームページには女性の求職者に対するイベントや、女性が働きやすい環境作りに取り組んでいる企業が紹介されています。
このように、パソナキャリアでは女性が活躍できるような転職支援に力を入れており、強い味方になってくれます。
対応地域は一都三県、関西、東海が中心
パソナキャリアは日本全国の求人を取り扱っていますが、そのなかでも地域に偏りがあります。パソナキャリアが取り扱っている求人のほとんどは、一都三県(東京、神奈川、埼玉、千葉)、関西(大阪、京都、神戸)、東海地域(愛知)に集中しています。
私は製薬業界と化学メーカーの研究職への転職活動をしていました。パソナキャリアを利用したときに紹介された求人のほとんどは東京、神奈川、大阪の求人で、1件だけ愛知県の求人もありました。それ以外の地域の求人はありませんでした。
実際に紹介された求人の例を示します。会社名は公開できませんが、化学メーカーでウレタン製品の研究開発の担当者を募集している求人で、勤務地は神奈川県の横浜市です。
私は岡山県出身なので、岡山県で転職できないかを担当者に質問しました。しかし、岡山県内で希望に沿った求人はなく、今後も見つかる可能性はかなり低いと言われました。これはパソナキャリアだけでなく、ほかの転職エージェントを利用したときも同じような返答内容でした。
このように、研究職や開発職の求人は特に関東圏と関西圏に集中しています。そのため、パソナキャリアが取り扱っている求人のエリアが一都三県、関西、東海でも、問題になることは少ないでしょう。
パソナキャリアへの登録方法、使い方
ここまで紹介してきたサービスを受けるためには、パソナキャリアに登録をしなければなりません。続いて、パソナキャリアへの登録方法と使い方について紹介します。
1.公式サイトから登録する
パソナキャリアのサービスを受けるためには、まずは公式サイトから登録を行う必要があります。登録のときに入力しなければならないのは以下の内容です。
- 経験業種
- 経験職種
- マネジメント経験
- 希望勤務地
- そのほか要望
履歴書か職務経歴書のアップロードも求められますが、この時点で作成していなくても問題ありません。フォームから入力することで登録を進めることができます。私もパソナキャリア利用したときは、登録の時点でどちらの書類も作成していなかったので、下図のフォームから入力しました。
ほかの転職エージェントへの登録と比べても比較的早く登録が完了するのが特徴です。ここで入力しきれない希望内容は、担当者との打ち合わせで伝えることができるので心配はいりません。
2.担当者と打ち合わせをして、マイページを開設する
登録が完了すると、2営業日以内に担当者からの打ち合わせの日程調整依頼とマイページ開設依頼のメールが届きます。それぞれのメールの内容は下図の通りです。
打ち合わせは、あなたが住んでいる場所によって面談か電話のどちらかの対応になります。あなたが関東、関西、名古屋などの都市部に住んでいれば、パソナキャリアのオフィスで面談を受けることができます。もし地方都市に住んでいれば、電話での打ち合わせになります。
私は田舎に住んでいるときに転職活動をしたので、電話での打ち合わせを行いました。個人的には、できれば対面での打ち合わせをして、転職理由や希望職種、希望条件などを伝えたかったのですが、担当者の方が電話で丁寧に対応してくれたおかげで、電話での打ち合わせでも十分満足することができました。
そして、マイページの開設手続きは必ず行いましょう。マイページ上で、担当者があなたに紹介してくれた求人を閲覧することができます。
また、パソナキャリア独自のサービスの1つに「自動マッチング」があります。このサービスは、あなたの希望条件を人ではなくシステムが検出してくれて、あなたに求人を紹介してくれるサービスです。
担当者が行う手動のマッチングと自動マッチングの違いは以下の通りです。
手動マッチング | 自動マッチング | |
求人紹介までのタイムラグ | ある
(担当者が求職者の希望と合っているかを考慮してから紹介するため) |
ない
(条件にヒットしたら担当者を介することなく紹介されるため) |
求人が希望に沿っているか | 希望に沿った求人を紹介されやすい | 希望に沿わない求人を紹介される可能性が高まる |
自動マッチングによる求人の紹介は、あなたが考えてもいなかった職種の求人を紹介される可能性があります。もちろん紹介される求人の全てが魅力的とも限りませんが、想定外の優れた求人に出会える可能性もあるので、ぜひ活用するようにしましょう。
3.マイページで紹介求人を確認し、エントリーする
担当者との打ち合わせが終わると、求人の紹介が始まります。私の場合は、薬学部出身で有機合成のバックグラウンドがあったので、製薬業界と化学メーカーで有機合成の経験を活かせる研究職への転職を希望していました。
いずれも未経験者が転職するのは難しい業界・職種ですが、打ち合わせが終わった2時間後には10件ほど求人の紹介をしてくれました。求人紹介までの時間は、ほかの転職エージェントと比べても非常に早かったです。
マイページにログインすると、担当者が探してくれた求人と、自動マッチングによって紹介された求人の両方を確認することができます。
あとは、実際に求人を閲覧して、それぞれの求人に対して「応募する」「検討中」「辞退する」を選択していきます。
このとき、あなたの担当者もマイページを閲覧しており、あなたがどのような求人に興味を示して、どのような求人は希望にそぐわないのかを随時確認してくれています。
そして、気になる求人があれば、積極的にエントリーするようにしましょう。なぜなら、エントリーの条件を満たしていても、必ず書類選考を通過できるとは限らないからです。
私は化学メーカーの研究職として働いていた経験があり、その経験を活かして転職活動をしていました。応募のための必須条件を満たしていても、以下のようなメールがきて断られたこともあります。
エントリーは何社でもできるので、あなたが興味のある求人があれば積極的にエントリーしてみるとよいです。
4.エントリーに必要な職務経歴書の添削や、書類選考通過後の面接対策も実施してくれる
マイページからエントリーの手続きをすると、職務経歴書のブラッシュアップを行う必要があります。このときの職務経歴書の添削はパソナキャリアのキャリアアドバイザーが行ってくれます。
また、パソナキャリアのエージェントサービスを受けると、書類選考後の面接対策も行ってくれます。新卒のときの就職活動でも面接対策を行ったと思いますが、転職での面接では新卒と違う内容が求められます。
転職では、即戦力としての活躍が求められることがほとんどです。研究職や開発職への転職に限らず、中途採用ではこれまでの経験をどのように活かせるのかをしっかりとアピールしなければなりません。
私がパソナキャリアを利用したときには未経験の業界が第一志望だったので、職務経歴書の添削で「現職での具体的な仕事内容の記載」や「必須条件を満たしていると判断できる内容の記述」をアドバイスしてもらいました。
転職の経験が豊富で、職務経歴書の作成や面接対策に自信がある人はほとんどいません。多くの人は「本当にこれでよいのだろうか」と感じながら対策をしていると思います。
パソナキャリアのサービスを活用することで、より転職成功の確率を高めることができます。
パソナキャリアを活用して、転職を成功させる方法
パソナキャリアではさまざまな転職サービスを受けることができます。続いて、パソナキャリアの転職サービスを利用して、どのように転職を成功させることができるかについて説明します。
転職成功のためのノウハウを学ぶ
パソナキャリアのホームページには、転職を成功に導いてくれるさまざまな情報が提供されています。
最初の章で紹介した年代別の転職活動におけるポイントだけでなく、自己PRの書き方や退職の手続きの仕方なども紹介されています。転職活動をする過程で誰もが疑問に感じるポイントについて解説されているので、時間があるときにチェックしてみるとよいです。
なお、これらの情報はマイページには記載されていません。パソナキャリアのマイページは前の章で紹介したようにシンプルなレイアウトです。
マイページは、紹介された求人情報の閲覧とエントリーだけのために使用すると考えてください。
転職エージェントから非公開求人を紹介してもらう
非公開求人とは、求人を出している企業の都合で公開されていない求人のことです。例えば、今後会社が注力していく予定のプロジェクトでの人員募集であれば、求人を公開してしまうとライバル会社に戦略がバレてしまいます。
パソナキャリアの転職サービスを受けると、非公開求人を紹介してもらえるようになります。そして、パソナキャリアが取り扱っている求人はほとんどが非公開求人です。ホームページには、取り扱っている求人の約80%が非公開求人であることが紹介されています。
つまり、非公開求人を紹介してもらうことで、求人サイトで求人を検索しているときの5倍の求人に出会うことができます。
私がパソナキャリアを利用したときも、担当者から多くの非公開求人を紹介してもらいました。求人サイトを検索しているときと比べても、条件面(特に年収)で魅力的な求人案件が多かったです。正直どの求人に応募しようか迷うほどでした。
非公開求人の紹介は転職エージェントを利用する最大のメリットといえます。パソナキャリアから非公開求人を紹介してもらい、納得できる転職にしましょう。
担当者との相性は運次第
転職エージェントのサービスを利用すると、あなたに担当者(キャリアアドバイザー)が就きます。担当者とは求人の紹介、職務経歴書の添削、面接のアドバイスなど、転職活動全体で関わります。
そのため、担当者との相性は重要です。「この担当者の対応はひどい」と感じてしまうと、やり取りをするのも億劫(おっくう)になってしまいます。
私はほかの転職エージェントを利用して職務経歴書の添削をしてもらったときに、メールを送信して返信があったのが1週間後だったことがあります。このときは複数の転職エージェントを利用していたので、その転職エージェントを利用するのをやめることにして退会しました。
その一方で、親身になって転職の相談に乗ってくれる担当者もいます。このように、担当者があなたの満足できるような対応をしてくれるかは、実際にやり取りをしてみなければわかりません。つまり、完全に運次第です。
私は複数の転職エージェントを利用していたので、相性が悪いと感じた転職エージェントを利用しなくなりました。もし1社しか利用していなければ、ストレスを感じながら利用し続けるか、新たに転職エージェントの登録を行うことで時間をロスしていた可能性が高いです。
このような状況を回避するためには、1社だけでなく複数の転職エージェントを活用することが重要になります。参考までに、私は転職活動の期間中に5社のサービスを利用しました。
このように、担当者との相性が合わないリスクを回避するためには、複数の転職エージェントを利用することをおすすめします。
パソナキャリアを利用して、納得できる転職を実現する
パソナキャリアは、20代・30代だけでなく、40代の転職も支援してくれる転職エージェントです。そして、女性の転職支援に特化したチームを設立していることが強みで、女性求職者の強い味方になってくれます。
対応可能な地域は主に一都三県、関西、東海エリアです。日本全国への転職には対応できませんが、研究職や開発職の求人の多くは前述のエリアで募集しています。そのため、対応可能エリアが問題になることは少ないでしょう。
パソナキャリアの転職サービスは公式サイトから登録することで受けることができます。登録にかかる時間は転職エージェントのなかでも短いです。
パソナキャリアではエントリーの代行、職務経歴書の添削、面接対策など、転職活動を進めるときに面倒な作業や疑問に感じることを代行・援助してくれます。なお、これらのサービスはすべて無料で受けることができます。
そして、非公開求人を紹介してもらうことで、条件面で納得できる求人に出会う確率が高まります。パソナキャリアを活用して、希望に沿った転職を成功させましょう。